給与計算方法
支給総額の計算
まずは、給料の総額を計算します。タイムカードや出勤簿をもとに、残業手当、休日出勤手当等を計算します。さらに、毎月定額である住宅手当、家族手当等を加算します。逆に、欠勤や遅刻早退があれば、規程に基づき、給与を減額する必要があるかもしれません。
給与計算の基本形
支給金額(総支給額)ー控除金額(控除額合計)=差引支給額
支給額から控除額を引いたものが手取額となります。通常、支給額の合計は総支給額、控除額は控除額合計、手取額は差引支給額と呼びます。
残業計算(割増賃金)の計算方法
割増賃金は適正に計算されていますか?
時給、日給、月給の場合、さらに手当が付いた場合、みなさんはどのように計算していますか。よくあるのが基本給だけで残業計算を行っているということです。この場合、各手当に基づいて計算された残業手当が未払い状態となります。
みなさんもご承知の労基法で定めだれられている割増率は・・・
時間外 ※1時間当たりの単価 ×1.25
法定休日 〃 ×1.35
深夜 〃 ×0.25です。
時給の場合
例えば時給、800円の時間外労働1時間の単価は
800円×1.25(割増率)=1,000円となります。
ここで技能手当5,000円や皆勤手当8,000円が付いていた場合です。この場合、手当を合算して、1ヶ月の所定労働時間で割り返し、1時間単価を算出し、割増率を乗じることになります。
1ヶ月の所定労働時間については、年間の総労働時間を12ヶ月で割り、1ヶ月平均所定労働時間で計算することも可能です。
時給+(※諸手当÷1ヶ月平均所定労働時間)=1時間単価×割増率
日給の場合
日給を会社の1日所定労働時間で割り返し1時間単価を算出します。休憩時間を除いて7時間労働の会社は7時間で割ります。決して8時間で計算しないように注意しましょう。手当ては上記と同様、1ヶ月の所定労働時間で割り返し、1時間単価を算出し、割増率を乗じることになります。1ヶ月の所定労働時間については、年間の総労働時間を12ヶ月で割り、1ヶ月平均所定労働時間で計算することも可能です。
(日給÷1日所定労働時間)+(※諸手当÷1ヶ月平均所定労働時間)=1時間単価×割増率
月給の場合
月給も手当と同様、1ヶ月の所定労働時間で割り返し、1時間単価を算出し、割増率を乗じることになります。1ヶ月の所定労働時間については、年間の総労働時間を12ヶ月で割り、1ヶ月平均所定労働時間で計算することも可能です。
(基本給+※諸手当)÷1ヶ月平均所定労働時間=1時間単価×割増率
割増賃金の計算基礎から除外出来る手当ては限られています。十分注意してください。
(家族手当、通勤手当、別居手当、住宅手当、臨時の賃金など)
会社によって給与計算の違いがあります。会社の基準を確認し、不備がないか今一度確認してみましょう。そして、賃金規程で明確にしておきましょう。
欠勤・遅刻・早退控除の計算の仕方
遅刻・早退・欠勤などで所定労働時間に労働しなかった場合については控除しておきます。この後の控除項目で差し引くとあとあとの計算においてややこしくなりがちですので、支給項目で差し引いておきましょう。
この控除方法については労働基準法上規制はありませんので、各社で規定に基づいて計算していただくことになります。
代表的なものとしては、
控除の対象となる月の給与額 ÷ 1ヶ月所定平均勤務時間 × 欠勤控除時間数
控除の対象となる月の給与額には、基本給だけが含まれる場合、各種手当てが含まれる場合もあります。1ヶ月所定平均勤務時間は上記の割増賃金の計算ででてきたものを適用してもかまいませんし、その月の所定勤務時間でも構いません。
上記の場合、2時間早退したとします。
220,000÷{(270×7)÷12}×2=2793.65・・・≒2793(切捨て)
※端数処理について
割増賃金の計算についての端数処理では、1時間あたりの賃金額に円未満の端数が生じた場合には四捨五入してよいことになっています。また、切り上げても構わないが、一律に切り捨てることは労働者にとって不利であるのでできないとされています。
反対に控除額については、1円たりとも余分に控除されてはならない為、切り捨てます。覚えておいてください。
社会保険料
次に、健康保険料、介護保険料、厚生年金保険料を控除します。保険料は、標準報酬月額に、保険料率をかけて計算します。実際には、保険料額表を使用することになります。(政府管掌保険の保険料額表↓)
標準報酬月額は、毎年4月~6月の3ヶ月間の給与実績によって、決定されます。残業手当が増えて、給料がいつもの月より増えたとしても、標準報酬月額は変わりませんので、社会保険料の金額は、変わりません。
ただ、途中に昇級等があって、給与額に変動があった場合には、昇級等から3ヶ月の実績に基づき、標準報酬月額の見直しが行われることもあります。昇級等から3ヶ月経過したら、標準報酬月額の変更手続の必要があるか、確認するようにしましょう。
標準報酬月額は、基本的に変動しないことになりますが、厚生年金保険料や介護保険料は、保険料率の見直しが行われますので、1年間に2回ぐらい、保険料額表の変更が行われます。常に最新の表を入手するのを忘れないようにしましょう。
さらに、年金基金に加入している会社は、年金基金の保険料も控除することになります。
雇用保険料
雇用保険料は、給与支給総額の0.8%になります。これを、給与から控除します。社会保険料と違って、給与額の変動に合わせて、雇用保険料の金額は、変動します。
所得税
次に、所得税を計算します。まず、給与支給総額から、非課税の通勤手当を控除します。公共交通機関を利用して通勤している場合には、原則として、実費相当額が、非課税となります(1ヶ月10万円を限度)。マイカー等で通勤している場合には、通勤距離よって、非課税額は変わります。
通勤手当を控除した金額から、さらに、社会保険料、雇用保険料を控除します。その金額と扶養親族の人数を、税額表に当てはめて、所得税額を計算します。
住民税
住民税の納税方法は、従業員が自分で納税する普通徴収と、会社が給料から天引きして納税する特別徴収の2種類があります。給料計算に関係してくるのは、特別徴収を取っている場合です。
従業員が住んでいる市町村から、毎年5月に、6月以降の住民税額の通知が、会社に届きます。毎月、天引きする金額が、記載されていますので、その金額を、給料から控除することになります。
普通徴収、特別徴収は、途中で変更することも可能です。退職した場合には、残額を最後の給料から一括で徴収するか、従業員が自分で納税することになります。
その他の控除額
その他に会社が独自に、給料から天引きするものがあれば、控除することになります。主なものとしては、財形貯蓄、生命保険料、親睦会費等があります。
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